資産運用の成果の約9割を決めると言われるアセット・アロケーション(資産配分)。
みなさんも資産配分を決めるのには大変だったのではないでしょうか。
また、今も悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。
私も悩んで悩んで資産配分を決めました(笑)
しかし、コロナの株価暴落とその後の回復を経験して「このままで大丈夫かな?」と思うことがしばしば…。
そこで、メインの証券口座はそのままにiDeCoのみ変えて検証してみることにしました。
アセット・アロケーションについて説明しています。こちらもご覧ください。
iDeCoのアセット・アロケーションを変更しました
まずは結論から。
資産クラス | 変更前 | 変更後 | 増減 |
---|---|---|---|
国内債券 | 10.0% | 20.0% | 10.0% |
国内リート | 15.0% | 5.0% | △10.0% |
海外債券 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
海外株式 | 60.0% | 50.0% | △10.0% |
海外リート | 15.0% | 5.0% | △10.0% |
合計 | 100.0% | 100.0% | 0.0% |
期待リターン | 6.5% | 5.6% | △0.9% |
リスク | 15.6% | 12.0% | △3.6% |
※2σ | △24.7% | △18.4% | △6.3% |
リートが30%と少し多め配分から、リートの比率を下げ債券の比率を上げました。
その結果、期待リターンが0.9ポイント下がりましたが、リスクが3.6ポイントも低下。
最大損失は(2σで)18.4%になりました。
※2σとは、
リスク×2±期待リターンで計算される価格の変動幅をいいます。
価格の変動が2σの範囲におさまる確率は95.45%です。
ほぼこの範囲でおさまりますので、最大損失額を想定するのに利用されます。
具体的には「リスク12.0%×2±リターン5.6%=29.6%〜-18.4%」
95.45%の確率で価格変動はこの範囲におさまります。
普通に「18.4%くらい下落することもある」ということです。
リスク管理の重要性について説明しています。こちらもご覧ください。
運用成果の9割が決まるアセット・アロケーション
アメリカの学者ゲーリー・ブリンソンら3名が1986年に発表した論文「パフォーマンスの決定要因」によると、運用成果の9割はアセット・アロケーションで決まると述べられています。
また、アメリカの資産運用会社バンガード社でも検証を行った結果、論文の結論を裏付ける結果となった公表しております。
皆さんもアセット・アロケーションの決定は十分に検討して決めましょう。
iDeCoのアセット・アロケーションを変更した理由
コロナショックにより株価は大きく下落しましたが回復してきてますよね。
しかしリートは、株価以上に大きく下落し価格は戻りつつあるものの、暴落前の水準までは回復していません。
私は期待リターンの高さに惹かれ資産配分の30%をリートにしていました。
コロナ禍でリートのボラティリティの高さを経験し、比率を下げた方がイイのかな?と思うようになりました。
また、国内債券を10%保有していましたが、資産全体の値動きを少なくした方が安定した運用ができると判断し債券の比率を高めることを決定。
次になぜiDeCo?
私の資産形成のメインは「つみたてNISA」と「特定口座」です。
メイン口座のアセット・アロケーションはそのままで今回はiDeCoのみ変更することにしました。
アセット・アロケーションの変更による効果はすぐにはわかりません。
- 変更前:メイン口座
- 変更後:iDeCo
しばらくは変更前と変更後を同時に運用して効果を検証していきます。
アセット・アロケーション変更の基本方針
変更の基本方針は、
- リートの比率を下げるが、最低でも10%は保有する
- 債券の比率を上げ40%とする
リートは株価と相関が高いものの株価とは違う値動きをするので最低でも国内・海外それぞれ5%は含めようと考えました。
債券は次の理由から比率を40%にしました。
- 資産全体の値動きを小さくする
- 株価が下落時の追加購入資金にする
現金のまま保有していても良いのですが、現金があると個別株を購入したくなるので債券ファンドにしています。
すべて国内債券でも良かったのですが、為替リスクをとり期待リターンを上げるため海外債券も含めることにしました。
国内と海外の比率
リートと債券それぞれ半分ずつにしました。
リート
- 国内リート5%
- 海外リート5%
債券
- 国内債券20%
- 海外債券20%
国内と海外の比率を変えていろいろなパターンのリスクとリターンを計算した結果、次の資産配分が最もシャープレシオが高かったです。
資産クラス | 配分 |
国内リート | 10% |
海外リート | 0% |
国内債券 | 5% |
海外債券 | 35% |
海外株式 | 50% |
しかし、各資産クラスにバランス良く投資をしたいとも思ったので、結果的に半分ずつにしました。
最後に
コロナの暴落と回復を経験し少し考え方が変わり、運用成果の9割が決まると言われているアセット・アロケーションを変更しました。
今回の変更内容は次の通り。
- 価格変動の激しいリートへの配分を減らす
- 価格変動の少ない債券への配分を増やす
価格変動をマイルドにしつつ、資産クラスの分散をしました。
この変更が正解かどうかはすぐに結果も出ませんので、今後はイデコの運用成果を毎月ご報告しながら検証していきたいと考えています。
アセット・アロケーションを決める参考にして頂けると嬉しいです。
iDeCoの節税効果について説明しています。こちらもご覧ください。
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