資産形成のために投資を始めようと思っても、どんな金融商品を買えばいいのか迷っていませんか?
そんな時は投資信託を利用するのがおすすめです。
投資は投資対象を分散すればリスクを低減できますが、投資信託なら少額からでも分散投資ができます。
例えば、
- 日本の東証1部に上場している会社の全株式へ投資
- 日本を除く先進国22ヵ国に上場している約1,300社へ投資
- 日本・アメリカ・ヨーロッパ・南アフリカ・中国など45ヶ国以上の約2,500社へ投資
など、分散投資がネット証券を利用すれば100円からでも可能です。
投資信託は資産形成に有効な商品なので、
- 投資信託とは何か?
- 投資信託の分類
- 投資信託のメリット・デメリット
を説明します。
資産形成のおすすめの投資信託とは?
”投資信託とは、株や債券などを多数の方と共有(シェア)するモノ”
というイメージを持ってもらうと、わかりやすいでしょうか。
もう少し丁寧に説明すると、 多数の投資家から集めたお金を株式や債券などで運用し、そこで得た運用益を投資家へ還元する金融商品をいいます。
投資信託では、一般の方では不可能と思われるグローバルな全世界投資なども可能です。
例えば、世界各国の株式や債券を購入したい場合、多額の資金と相当な手間がかかり普通の人では相当困難だと思います。
しかし、投資信託では、多く人から集めた大きな資金を託されたプロの運用担当者が世界各国の株式や債券で運用を行うため、一般の方でも少ない資金で手間なく、さまざまな資産運用が可能になります。
投資信託は集めたお金を「何で」運用するのか、「どのように」運用するのかなどの違いで、約6,000本ほどの種類があます。
私も最初は何が違うのか、何がいいのかが全くわかりませんでした。
次は投資信託の分類を解説していきます。
投資信託の分類
3つの分類がありますので、順番に説明していきます。
- 投資対象と地域による分類
- 運用方針・方法による分類
- 取引所に上場しているかどうかの分類
投資対象と地域による分類
日本 | 先進国 | 新興国 | |
債券 | 国内債券 | 先進国債券 | 新興国債券 |
株式 | 国内株式 | 先進国株式 | 新興国株式 |
リート (不動産) | 国内リート | 先進国リート | 新興国リート |
投資対象は大きく分けて債券、株式、リート(不動産)があります。
その他に金や穀物、原油などを対象としたものもありますが、まずは株式と債券、そして興味があればリート(不動産)を押さえておけば大丈夫です。
その他、債券と株式、リートと株式など複数の投資対象にまたがって運用を行うバランス型と呼ばれる投資信託もあります。
債券のみの投資信託と株式のみの投資信託を2つ買うのと、 債券+株式のバランス型を買うのと運用成果は基本的には同じですが、バランス型の方が少し手数料が高いです。
投資地域は日本、先進国、新興国がベースの分類です。
これら全て合わせた全世界、先進国と新興国を合わせて全世界(除く日本)、先進国のうち米国のみを対象とした投資信託もあります。
どの地域のどの資産を購入するか?をアセット・アロケーション(資産配分)といいます。
アセットアロケーションについて詳しく説明しています。合わせてご覧ください。
運用方針・方法による分類
- パッシブ運用:指数(インデックス)と連動する成果を目指す運用
- アクティブ運用:指数を上回る成果を目指す運用
日経平均など取引市場の動きを表す数値を「指数」または「インデックス」といい、代表的な指数には日経平均のほか東証株価指数(TOPIX)やアメリカのダウ平均・S&P500などがあります。
目標とする指数(ベンチマークという)と同じ成果を目指すか、ベンチマークを上回る成果を目指すかの違いです。
そして、
- パッシブ運用をしている投資信託をインデックスファンド
- アクティブ運用をしている投資信託をアクティブファンド
と言います。
インデックスファンドどアクティブファンドのどちらがいい?
両者の違いは運用方法だけではありません。
アクティブ運用は優秀な資産運用のスペシャリストがベンチマークを上回るように、日々銘柄の選定や相場の動きに応じた売買の判断など行なっているため手数料が高めです。
パッシブ運用は市場平均との連動を目指しているため、アクティブ運用に比べて手間がかからず手数料が低めという違いがあります。
一見すると、インデックスを上回る成果を目指すアクティブ運用の方が運用成果が高そうに見えますが、実際にインデックスを上回る成果を出し続けるアクティブファンドはそう多くはありません。
1年間だけに限定すれば、インデックスを上回る成果を上げるアクティブファンドは存在します。
しかし、スペシャリストが運用していても安定的にインデックスを上回る運用成果を上げるのは難しいようです。
そして、対インデックスで勝ち負けを繰り返している間の高い手数料に足を引っ張られ、手数料を加味した総合的な投資家のリターンはインデックスファンドが高くなるケースが多いです。
インデックスを上回るファンドがわかっているならアクティブファンドを選ぶべきですが、普通はわかりませんので、インデックスファンドを選ぶのが最も効率的です。
取引所に上場しているかどうかの分類
東京証券取引所やニューヨーク証券取引所などの証券取引所で、売買ができるのが「上場」売買できないのが「非上場」です。
会社でも株式が取引所で売買できる会社を上場会社といい、取引所では売買ができない会社を非上場会社といいます。
投資信託の場合は、上場している投資信託をETF(Exchange Traded Fund)と呼び、非上場の投資信託が一般的に「投資信託」と呼びます。
ETFと投資信託のどちらがいい?
ETFは証券取引所が開いてる時にいつでも売買が可能で、株式と同じで価格変動もリアルタイムです。
投資信託は売買するタイミングは1日に1度だけで、価格も売買した後でなければわかりません。
機動的な売買をしたいのであればETF一択です。
取引所は透明性を重視しているので、ETFも透明性が十分なほど確保されており、毎日どのような銘柄に投資しているかが公表されています。
自分が預けた資金が何に運用されているか?が、投資家がいつでも確認できるのは、ETFの最大のメリットです。
しかし、取引所では買いたいと思う人が少ない銘柄は売却できない可能性もあり、特に取引量の少ないマイナーな銘柄で取引額が大きくなると売りたいのに売れないといった事もあります。
また、取引所では数量単位でしか取引ができないので、〇〇円分購入したいといった金額指定での取引はできません。
さらに、ETFはその仕組み上、分配金を自動的に再投資することができません。
投資信託のメリット
- 金額を指定して購入できる
- 分配金の再投資
が投資信託のメリットです。
金額を指定できる事によって、同じ金額でも購入量が株価の変動でかわります。
すなわち、株価がが低ければ数多く購入でき、株価が高ければ少量しか購入できません。
これは、株価が低ければ購入量が増え、株価が高ければ購入が減りますので、金額指定の購入は平均の購入単価を押し下げる効果があります。
再投資についても投資信託に分があります。
ETFの特性上、分配金を出さなくてはなりません。
分配金は配当金と同様に税金がかかるので、税金という確実なマイナスキャッシュフローがETFには生じますので、投資効率という側面では不利です。
一方、投資信託は分配金を出すこと無く、分配金を再投資することが可能で、複利の効果を十分に享受できるため私はETFよりも投資信託をおすすめします。
投資信託の手数料
投資信託を選ぶ要素に分類以外にもう一つ大切なのが手数料です。
手数料が発生するタイミングには購入時、保有時、売却時があります。
購入手数料
購入時にかかる手数料で、ノーロードと呼ばれる購入手数料が無料の投資信託も数多くあります。
信託報酬
集めた資金の運用管理のための手数料です。
バランス型では複数の投資対象を管理する必要がありますので、やや高めに設定されており、 アクティブファンドは運用担当者がベンチマークを上回る成果を目指し資産運用を行うため、インデックスファンドよりも手数料が割高です。
信託財産留保額
売却時の発生する手数料です。
購入手数料と同様、無料の投資信託も多くありますが、解約手数料がかかる投資信託もありますので、忘れずにチェックしましょう。
まとめ
投資信託は少額から分散投資が可能な初心者におすすめな金融商品です。
次の3つの分類があります。
- 地域と投資対象の分類
- 運用方法による分類
- 上場か非上場の分類
投資対象はご自身がどれだけリスクを取れるかに応じて決める必要がありますが、個人的には全世界の株式へインデックス運用の投資信託でノーロードで信託報酬が少ないモノがおすすめです。
投資対象の配分(アセット・アロケーション)については、こちらもご覧ください。
投資信託の選び方を説明しています。合わせてご覧ください。
おすすめの書籍を紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
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